'Departures' is a Surprise Winner for Foreign Film
俺の予想が見事外れた「おくりびと」のオスカー外国語映画部門の受賞。地元Los Angeles Timesも「予想外」を強調した同作品の受賞記事を掲載してた。下馬評では圧倒的に先月、Golden Globeを受賞したイスラエル映画が今回のオスカーを受賞するだろうと見られていたが、蓋を開けてビックリ。この部門創設以来、約半世紀。これまで11本の邦画がノミネートされたが一度も受賞した事はなかった。素直に喜びたいところだが、物凄い邦画を観てしまった。今朝早朝、35年前に同部門にノミネートされた邦画が放映されたんだが、トイレにも行けないほど食い入って観てしまった。タイトルは「サンダカン8番娼館 望郷」と云う「海と毒薬」の熊井啓が監督した。これは山崎朋子の「サンダカン8番娼館ー底辺女性史序章」をベースにした映画で、ジャーナリストの栗原小巻が九州の部落に住む、「海外帰り」だと云う老女と出会う。話を進めて行くと、ボルネオ帰りの老女は「からゆきさん」と呼ばれる海外売春婦だった事を知った彼女は半月の共同生活を始めながら、老女の半生を書き留めていく。俺は驚いたね。この映画。よう出来てる。「さゆり」とか「女の一生」系映画ってのがあったが、これは凄まじいね。売春婦としてボルネオに売られた少女が逞しく生きて行く過程を横軸に、縦軸に老女演じる田中絹代の語り部が紡がれる。「ゴジラ」の伊福部昭の音楽が物悲しい。これで田中絹代にベルリン映画祭主演女優賞をもたらし、本編はアカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされた。これは納得。やっぱ60年代、70年代の邦画は凄かったんだと、まさにノックアウトって感じの映画だった。「おくりびと」は来月DVDで観る.....。
1 comment:
全然違う話題だけど、97.1FMが突然プログラミング変更。すべての番組を突然キャンセルしてTop40のAMになってしまったね。Tom Leykisや、FHFが聴けなくなって残念です。
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