Tuesday, May 12, 2009

Who's Paul Kellerman?


午後7時に渋谷のモヤイ像の前で脚本家と待ち合わす。俺の脚本家募集スレッドに書いた携帯番号に先週電話して来た39歳の男。俺は30分前に現地に着いて、像の周りをうろうろしてたら、タバコ屋の横にある板にPaul Kellermanと書かれた似顔絵が描かれてた。「誰よ、これ?」余りにも不思議で、どう見ても日本人が描いたモノには見えないので、iPhoneで激写しといた。で、7時に脚本家のYから俺のiPhoneに電話が来る。お互い自己紹介して、軽喫茶「人間関係」に向かう。席に着いて、俺は突然、企画内容を話し始める。本人はふんふんと聴いてる。この男は昼間バイトしながら、映画業界参入を狙ってる。過去に何度か挑戦したが全く埒が開かないと云った様子。勿論、俺はこう云う人間をダメと云うつもりはない。俺と同様、チャンスが来てないだけ。本人曰く「コメディはちょっと難しいですねぇ」と来た。「ああ、全く大丈夫。シリアスに書いてくれていいよ。コメディ要素は後で俺が塗り直すから」と即答。相手は苦笑してたな。勿論、得手不得手ってモンが人間にはあるから、これは致し方ない。Minority Reportの脚本家もSFには全く興味がなく、監督のSteven Spielbergに「君はドラマに強いから雇った。SF部分は気にしなくていい」とインタビューで読んだ。同作品のメインディッシュは飽くまでドラマで、SFは調味料に過ぎない。俺の企画だってドラマ主体のコメディだからさ。結局、脚本なんてのは一人で完結させる必要はない。「コイツは無理」と思えば、他に任せりゃいいわけよ。取り敢えず3時間近く喋って解散。俺はコイツと契約したっていいと思ってる.....。

日本の映画配給会社Wise Policyが先月22日に6億2200万円の負債を抱えて倒産してしまったと云う記事を今日読んでビックリ。俺はこの会社とは全く縁もゆかりもないわけだが、同社のブログだけはお気に入りに入れてた。勿論、入ってるだけで、ほとんど更新されてる様子は過去数年で数えるほどしかなく、削除しようかと考えてたとこだった。同社は1997年にシネマパリジャンとか云う社名で創設。以降、ミニシアター系で頭角を現すも、5年前にアーティストハウス(ここもこの春、上場廃止し監理ポストにブチ込まれた)の傘下に入ったと聞く。近年ではAng Lee作品Brokeback MountainLust, Cautionを配給。正直、日本でそんなに入ってたとは思えない。支払いの停滞等、同社にまつわる噂は絶えなかったと云う。昨秋からの突然の不景気、近年の洋画の大苦戦とミニシアター系の凋落とかが追い打ちになってしまったのだろうけど、問題なのはこの会社だけじゃなくて、倒産する配給会社はこれからもガンガン出て来るだろうね.....。

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