Saturday, December 04, 2010

Hollywood Looks to Older Audiences to Pump Growth

「世界的に高齢者向けの映画が増えてる」との見解が大勢を増してるハリウッド。アメリカの業界紙主催のカンファレンスの記事を読む。記事には「21世紀の映画産業は年配の観客がメインとなる」と。これは俺が教えられて来た事違う。「映画を観に来る観客の大部分は20歳以下」がここ何十年か常識だった。それともう一点。「海外市場の重要性が増す」とも。「異文化を体験したいと云う観客はまだまだいる」とDreamWorksの重役Stacey Snider女史。「それを体験するには映画に以外に有り得ない」とも。他のパネリストからも同意の声が上がる。「まだまだ以前程ではないが、海外の金融機関も復活の兆しが見える。Weinstein Co.等、配給会社の復活や、FilmDistrict等の新会社の参入も多々聞く」。リーマショック以前、業界はもの凄い数の映画を企画していたが、不況下で本数が”健康的に”合理化されていると分析するエージェントもいる。「不況下でギャラを下げても仕事をする監督や俳優が少なからずいる」とも云っている。「特にインディーズ系映画にとってビデオ・オン・デマンドは収益を作り出す重要なファクターとなる」とInternational Creative Management社のインディー映画担当エージェントは云う。更に「海外在住の裕福層がアメリカ映画への投資に興味を示している。勿論、彼等はそう簡単にヒット作に関われないと承知の上での事だ」とも云っている。映画プロデューサーのBill Mechanic氏は映画を観に行く観客層を若年層から年配層にシフトすべきだと提言。「明らかに観客層の年齢は上がっているのに、映画の内容がそれに伴ってない」と指摘。新配給会社FilmDistrict社のBob Berney社長は映画"The Expendables"と"Red"の2本のアクション映画を引き合いに出し、「これまでならアクションと云う事で若年層に向けて宣伝してもおかしくなかったが、出演者が80年代を中心に活躍した俳優ばかりだったので、年配に向けて重点的に宣伝した」と云う。Hyde Park社のインド人プロデューサーAshok Amritraj氏は「映画は海外市場を目指すべき」と提言。「地球人の3人に1人は中国人かインド人。中国ではセックスや暴力を危惧して思い通りの映画製作がなされていない。それだけに映画製作は世界的視野が必要なのだ」と40年前、プロテニス選手として渡米し、今は「マチェーテ」「ゴーストライダー2」や日本映画「レオニー」等の映画プロデューサーをやっているAmritraj氏は云う。「映画投資の中心地は今やアジアだ」と断言するのはセールス会社IM GlobalのStuart Ford氏。「アジアでは映画の権利価値が低いが、それが理由でデジタル化に移行し易いと云うのもある。それに関しては、配給を全て掌握している中国政府の動向は注視する必要がある」とし、「ビデオ・オン・デマンドが本格的になると、中国での海賊版横行の助長させる事にもなりかねない」と警鐘を鳴らす。「ハリウッド映画の生き残る道は国内にはもうなく、海外頼みだ」とMechanic氏。Snider氏は業界紙とのインタビューで「これからもハリウッドはいくらカネがかかっても大作映画を製作し続ける事に変わりはない。海外市場を牛耳る為には大作映画の製作しかない」と言い切る。理由は他にもある。A級俳優のギャラの支払い分以降の自分達の取り分を確保する為に、製作費を上積みしなければならないと云う苦肉の策であるとも云える。DreamWorksは昨年、Disneyと配給契約を提携。来年、"Cowboys and Aliens"とロボットアクション映画"Real Steel"の大作2本を世界配給する。同社のSnider氏はDreamWorksの会社の性格を「一生懸命働くオタク」と称す。更に「劇場公開での数字を落とさず、崩壊気味のDVD市場でも最高益を出せる様に日夜頑張っている」とも。「ビデオ・オン・デマンド市場は世界の注目を浴びている」と云う女史は「インディーズ作品もサポートし続ける」と云っている。"Batman"の第4弾や"Inception"の続編を企画中のWarnerの重役Greg Silverman氏は「客が来てくれるなら何でもやる」と会場の爆笑を誘う。プロデューサーのJeff Gomez氏は「大作映画は2時間以上必要だ。客が世界観を気に入ってくれたら、もっとその世界観を客に堪能させる必要がある」と分析。「フランチャイズ映画とは観に来た観客の規模で決まる。製作費じゃない」。「Warnerは"The Matrix"シリーズや"300"での恩恵を十分受けられなかったのは本編の可能性を見誤ったからだ」と自己分析する.....。

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