Sunday, October 23, 2011

Media, Ad Agencies and the Nuke Mafia

追跡 原発利益共同体 毎年税金60億円 電通・博報堂・産経新聞社など事業請け負い

「安全神話」刷り込み

原子力発電を推進するために税金から出されている原子力広報・教育予算は毎年、60億円規模にのぼります。シンポジウムの開催や説明会、新聞や雑誌の広告など多種多様な取り組みを行っています。事業を請け負っているのは、日本原子力文化振興財団などに加え、大手広告代理店の電通、博報堂や産経新聞社などです。税金を使った原発「安全神話」の刷り込みです。(清水渡)

エネ庁と共催の小学生原発見学 記事を見開きで特集

参加費無料の訪問イベント 

「電気はどこで作られて、どう使われているの?」—。2010年10月30日付「産経新聞」(東日本版)は見開き2㌻全部を使って、このような見出しの「事業特集」を掲載しました。記事では原発立地と首都圏の小学生が相互の生活地域を訪問・交流し、原子力発電や環境問題について学んだというイベントが紹介されています。

「わくわくエネルギー学校 子どもエネルギー探検隊」と題したこのイベントを主催したのは資源エネルギー庁と産経新聞、福島テレビ、新潟総合テレビです。その実態は「電力生産地・消費地交流事業」という資源エネルギー庁の委託事業です。

募集要項によると、参加対象は小学校4〜6年生で、「電力消費地」である首都圏の子ども60人と大阪市周辺の子ども30人を集めて、「電力生産地探検」(1泊2日)と「電力消費地探検」(同)をそれぞれ行います。4日間の参加費は無料です。

10年は、「電力生産地」として東京電力福島第1原子力発電所などを見学。「首都圏で使う電気の約4分の1は福島県内にある原子力発電所で作っている」「地震に強い建物を建てるためにしっかりした地盤が必要である」などと教えています。

事業獲得社に大綱メンバー

電力生産地・消費地交流事業は、08〜10年度の3年連続で産経新聞社が委託を受けています。10年度の委託費は、7400万円です。その財源は電気料金に上乗せされている電源開発促進税です。

電力生産地・消費地交流事業は、05年に閣議決定された原子力政策大綱に基づいた事業です。  この原子力大綱を策定した「新策定会議」のメンバーには産経新聞の千野境子論説委員長(当時)も入っていました。“自作自演”で事業を獲得したのでしょうか。資源エネルギー庁の担当者は「(千野論説委員長が)策定会議に参加する中で他の事業者に先んじて事業を知った可能性がないわけではないが、一般競争入札で競争性は確保されている」と述べています。

機内誌にまでエネ庁の広告

「原子力発電所と伝統の醸造技術が共存する町に住んでいることをあらためて確認するとともに誇りにも感じた」。全日空の機内誌『翼の王国』の10年1月号には、新潟県・柏崎市の酒造会社の社長と杜氏(とうじ)の言葉が紹介されています。

「原子力発電所のある街で、大きな笑顔、見〜つけた」と題するこの記事は、資源エネルギー庁の広告です。広告は「原子力発電所では、地震など万一のことを想定した安全対策をとっています」と強調します。

この広告を作成したのは電通です。電通は09年度に、機内誌のほか、週刊誌や子育て情報誌など雑誌への広告を4300万円で委託されています。

中学生向けの雑誌無料配布

工場や発電所などの立地をすすめている日本立地センターという財団法人があります。会長は東芝前会長の岡村正氏です。

同センターが資源エネルギー庁から委託を受けているのは、中学生向けのエネルギー情報誌

『Dreamer』などの発行。A4サイズでフルカラー、12㌻の雑誌で、約4万8000部を年間4回発行しています。原発立地地域の中学生に無料配布しています。

内容は中学生による原発見学や放射線教室などを紹介するというもの。読者から募集しているエネルギー・イラストには「原子力発電は発電時にCO2を発生させないんだって。今、地球温暖化が問題になっているからこういう発電方法を増やしていきたいね」などの声を紹介しています。

「エネルギー豆知識」のコーナーでは原発と自然エネルギーの発電量を比較しています。原発1基に対して、風力3482基、太陽光1万9343基も必要だと述べます。発電量をわざわざ施設の数に換算して、原発の“優位性”を強調。子どもの視線を自然エネルギーから遠ざけるものになっています。

3月29日に成立した11年度予算にも資源エネルギー庁の管轄だけで約29億円もの原子力関連広報が盛り込まれています。資源エネルギー庁の担当者は「予算は付いているが事業を行うかどうかは検討中」としています。

税金で原発を推進してきた主な事業と委託団体

原子力発電を推進するために税金から出されている広報予算は、シンポジウムの開催や説明会、新聞や雑誌の広告など多種多様な取り組みに使われています。そのほとんどは政府が直接行うのではなく、業務委託などの形で一般企業や財団法人などが受注しています。

委託されてきた企業の中には、電通や博報堂など大手広告代理店や、産経新聞社などメディアも含まれます。原子力広報予算が使われてきた主な事業と委託先を一覧表にしました。(2011年7月16日(土)「しんぶん赤旗」)

3ヶ月前の記事だが、こう云う告発記事は赤旗は強いね。全部実名。読んでて分かり易い。購読者数が激減して、新聞の存続が危ぶまれてるが、特に原発ヤクザ達への矛先は全く緩めない。最近やたら「原発事故は収束」感の様なモノがメディアから漂うのだが、実際問題、状況は全然改善されていない。ここで今書くと、何㌻にもなってしまうので、日を改めるが、予断を許さないのが、事故ウォッチャー達の共通見解だ。とにかく東電及び、電事連の巨額のカネが、淀む事なくマスコミに流れてるのは必至。とにかく各メディア、広告代理店の業績が当然の事ながら思わしくない。咽から手が出るほど欲しい「原発マネー」。来年はもっと悲惨な事になりそう.....。

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