「もう抜かれとるやないか」 シャープの決断(迫真)
2011年8月、シャープ会長(当時)の町田勝彦(68)は台湾の台北にある鴻海(ホンハイ)精密工業の技術開発拠点を訪れた。世界で年間1億数千万台売れる米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の生産技術はここで生まれる。
(どうやったら、あの数を作って、この品質が保てるんや)。iPhoneの新製品が出るたびに、町田はそれを手にとってしげしげと眺めた。シャープもアップルに液晶パネルを納めているから、アップルの品質基準の厳しさは知っている。それをやすやすと満たす鴻海の「ものづくりの力」が、町田はずっと気になっていた。
まだ身内と決まっていない町田に、このとき鴻海が見せたのは、実力のほんの一端。だが効果は十分だった。
(もう抜かれとるやないか)
生産装置は町田にもなじみのある日本製だったが、鴻海はそこに様々な改良を施していた。(人件費が安いとか、そういう次元の話やない)。アップル、ソニー、ノキア。世界のハイテク企業からノウハウを吸い上げた鴻海の工場は、生産技術で最先端を走っていた。
その頃、鴻海董事長の郭台銘(61)は町田にこんな提案をしている。「液晶テレビも携帯電話もいいが、白物家電も一緒にやらないか」。町田が問い返す。「あんたら、いままで白物を作ったことがあるのか」「ない」「いきなりは無理やで」「だったらコツを教えてくれ」
4カ月後、郭は大きな荷物を抱えて交渉の場に現れた。「これは売れるか?」。それは「扇風機のようなもの」(町田)で、出来栄えは悪くなかった。
交渉の途中で話が中国の政策に及ぶと郭は「ちょっと待ってくれ」と町田を制し、その場で受話器を取って中国政府の高官と話し始めた。世界中に生産拠点を持つ郭は、桁外れの情報収集力で投資の精度を上げていた。(同じことが、わしにできるか)。町田は自問した。
鴻海にも弱みはある。12年3月末、iPhoneを作る鴻海の中国工場を査察した米公正労働協会は、長時間労働など「少なくとも50件以上の深刻な労働基準・法令違反を発見した」と発表した。それ以前から鴻海は中国の人件費高騰に苦しんでいる。売上高9兆7000億円といっても最終利益は 2100億円。決して高収益企業ではない。
(こいつも必死や)。シャープとの提携に精魂を傾ける郭を町田は信頼し始めた。(敬称略)(日経新聞)
しかしだな、自動車産業と家電産業は、さっさと整理した方がいいと思う。縮小→整理だが、縮小は自然発生出来るけど、整理は行動起こさないとダメよ。カリフォルニア州よりも小さいこの国で、家電何十社も要らねえって。しかも韓国のLGとかサムソン、中国のハイアールまで日本市場に入ろうとしてる。もう勝てる訳ねえって。とにかく統廃合。これしかない。シャープ、パナソニック、ソニーは合併した方が得策だろ?国内市場は、既に共食い状態になってるし。それと暫く高止まってた円高が上昇を始めてる。もうこれが決め手。日に日に首が絞まってるこの業界。ところで、日経は「iPhone(アイフォーン)」って表記するの、そろそろ止めた方が良くね?

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