Sunday, August 08, 2010

The Rise & Fall of 3D


今日も3Dネタ。正直、「一気呵成に3D化へ突っ走れ!」派と「ちょっと様子見だな」派と二分されてるのが現在の情勢。業界が世界的に迷ってると云った方が良いかも。それを裏付ける調査が2週前にネット上に掲載された。このデータは紛れもない事実で、予想とかではない。現在、我々がいる位置と云って良い。上の表によると、昨年末に公開された"Avatar"をトップに、以降、3D映画が続々公開されてるが、観客動員数は右肩下がりだ。中には「昨年末に3D映画が誕生して、今年の夏に消滅するだろう」と皮肉を言う者もいる。数ヶ月前、有名映画評論家のRoger Ebert氏がNewsweek誌に「3Dを好きになれないのは2Dよりも暗過ぎるからだ」と寄稿したのは記憶に新しい。3Dで撮影され、3Dで上映された“Avatar”でさえ、通常の2D劇場で上映する為に、わざわざプリントを焼く時の光量をそれに合せる為に調整したと云う。技術的に大批判を食らった“Clash of the Titans”の様な映画が出て来ると、状況はもっと面倒になる。この映画は製作中、3Dのこと等、製作陣の中には全く眼中になかった企画だ。この映画のポストプロダクション中、"Avatar"が未曾有の大ヒット。これを観た製作側は「俺たちのも3Dにしよう」と、後付けで3D化した訳だ。“Inception”の監督Christopher Nolanは「3Dは暗いのと云うのが理由」だけで、新作に3Dフォーマットを使う事はないと云う。「3Dは技術的に凄いと思うが、観客の立場で云わせてもらえば、あの暗さには我慢出来ないね」と距離を置いた発言をしている。「気にしない客がほとんどだけどね。一度、映画の世界に入ったら、眼が慣れてしまう。しかし劇場側に映写での光量調整を口やかましく云って来てるの作り手側としては、ちょっと困るんだよね」とも。通常の2D映画のFoot-Lambart(輝度)は16で、これが3Dになると、立体に見せなければならない為、自動的に13に落ちてしまう。普通の3D上映システムだと、2Dの8割の光量が失われるといい、それだと目の前に何が映っているのか分からない。「これから観客が3Dを楽しめるかどうかの大問題だと思うね」とは、1980年代から3D技術のパイオニアと云われたLarry Lipton氏.....。

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