Tuesday, September 14, 2010

Writing For A Low Budget Film


先月、アメリカで単館公開された低予算映画"
The Disappearance of Alice Creed"の監督J Blakesonのエッセイが面白い。「低予算映画の書き方」。

映画を作ると云うのに誰もカネをくれなかった。ほぼ事実。それを念頭に脚本を書き始めた。新人は低予算映画の脚本を書く事から始まると云われてる。いいアドバイスとは思うが、同時に危険でもある。書いてる内容が予算によって形成され、振り回される事も有り得る。低予算であっても。誰かが気に入って自分の映画に投資をする。低予算なのに過剰な資金が投入される。間違いなく失敗だ。完成品はほとんどやっつけの様なモノになり、もっとカネが必要でないかと思わせる様な安っぽい作りになる。こう云うあれこれ云う輩達が他に云うべき事は、これだ。予算ゼロの脚本を書くべきだと。自分のカネで自分だけで作る映画の脚本を書くべきだと。映画の一コマ一コマが自分の財布のカネで作られる映画を書くべきだと。この時初めて、映画の予算の有り難味が身に沁みて分かる。エキストラに4週間分の食料を与えるとか、爆発させるとかだ。爆発は安く簡単に出来るモンだと思いがちだが、実際はカネがかかり、工程も複雑だ。だから爆発は止した方がいい。既に自分が所持してるモノ、無料で入手出来るモノを使え。ストーリーやキャラクターを作るのは無料だ。台詞も録音や撮影しない限り無料だ。覚えておかなければならないのは、限界を念頭に置いて脚本を書くと云うのは決して映画がセコくなると云う訳ではない。むしろもっと野心的になると見ていい。低予算映画“
Primer”や“Brick”もその一群だ。新人作品とは思えない野心的で映画チックな作品だが、カネが殆どかかってないのも事実だ。“The Disappearance of Alice Creed”を書いた頃、自分で監督したいと思ったし、自分でカネを出さなきゃいけないと思ってた。そうすれば小さくまとめられ、完成度も高くなるんじゃないかと。脚本以前のストーリーを書く前から、自分でルールを作った。1つは「映画の9割は同じロケ地を使う」、2つ目は「キャラクターは3人まで」、3つ目は「自分のカネで出来ない事は絶対脚本に入れない」、4つ目は「小道具は何度でも使う」、5つ目は「物事を簡単にする。しかしその簡単さの中に複雑さを含ませる」。何故こう云うルールが必要なのか?自分の知合いの俳優が3人しかいなかったからだ。映画のほとんどが自分のアパートで進行する理由は、只単に自分の場所なので許可もカネも要らない。ストーリーもあるし、これらのルールを念頭に入れて、ドラマチック且つシネマチックに脚本を書き始めた。少ないロケ地と数人の役者で、映画と云うよりも舞台になってしまうんじゃないかと不安もあった。そこでダラダラ台詞を云わせるのではなく、映画的なシークエンスを多用した。誘拐ものを即時で思いつき、"Inception"の様な主人公の職業が何なのかと思わせるよりも、誘拐犯と一発で分かる様に、ストーリーの展開もすぐ分かる様にシンプルにした。限界を設定すると、脚本を書いてる最中に、その限界を楽しめる様になる。まるで少ない持ち駒で進んで行くゲームみたいだ。狭い枠組みの中でも自由に何でもやれる。しかしいつも頭の奥では、予算ゼロでやらなきゃいけないって事実もあるわけだ。室外のシーンは少人数で撮影出来、許可書もエキストラも必要ない近場で済ませた。人ごみの場所や駅を使うのではなく、荒れ地や空いた駐車場、使ってない倉庫を利用した。こう云ったロケ場所は映画的にも全くピッタリなんだが、ストーリーをこう云った場所に合わせただけだ。これはカネがなかった為、誘拐ものの映画でお約束とも云える「警察」、「盗聴」、「身代金」を出さない様に心がけた理由の一つでもある。しかし結局、このアイデアは採用し、映画にとって重要なアイテムとなった。タランティーノの「レザボアドッグ」は強盗シーンのない強盗映画だ。だから自分の映画も誘拐映画にお決まりのシーンも含め、誘拐シーンのない誘拐映画にしたかった。そうと決めたら、ストーリーがもっと生き生きして来る.....。(明日に続く)

民主党党首選があり、予想通りと云うか首相の菅直人が再選。しかも得票数を見たらダブルスコア以上の成績。国民だけでなく、議員達もさすがに3ヶ月で首相を替えちゃマズいだろうって頭があったんだろうね。それと各議員、地元でかなり釘を刺されてる感じがするね。地元から「小沢に投票したら次の選挙は諦めろ」と。これはマズいわな。保身の為の小沢降ろし。まぁ何でもいいけど、俺は菅直人でいくべきだと思ったね。どっちがなっても悲惨街道まっしぐらな日本。小沢は検察に目をつけられてるので、首相になってたら、恐らく半年後、来春にはマジに降ろされるんじゃないか?ババを選ばなくて良かった。笑っちまうのが、菅直人再選のニュースが世界を駆け巡った瞬間、為替相場が急騰。何と㌦82円台に突入してしまったと云うオマケ付き。これだからどっちがなってもこの国は悲惨なのよ。マジに業が深いね、この国は.....。


No comments: