Monday, December 27, 2010

Still Stuck in Recession

「TOYOTAよりもGREEがCMを打つ理由」 

「テレビCMに想定外の新顔」と題して、携帯電話ゲーム会社のGREEやDeNAが、放送回数でトヨタ自動車などを抜き、それぞれ2位と4位になったと報じていた。想定外のこうした顧客の登場がテレビ局の業績改善の一因になっているという。テレビCMはインターネット広告に押されていたが、ライバルのはずのネット企業がテレビ局の得意先になり、「あらためてテレビ広告の媒体価値が見直されている」というフジ・メディア・ホールディング社長のコメントを掲載している。たしかにこのところGoogleなどもさかんにテレビCMを出している。売り上げのほとんどがネット広告であるGoogleでさえもテレビCMの必要を感じているわけだ。しかしこの現象は、「テレビ広告の媒体価値が見直されている」ことだけを意味しているわけではないように思われる。

○ブランド価値高めるニーズ   

この記事には外食産業のワタミも初めてCMを投入したと書かれているが、広告を出して知名度をあげ、ブランド価値を高める必要を強く感じるのは新興企業だ。TOYOTAやHONDA、Sonyといった会社は、もはや誰でも知っている。いまさら会社の知名度をあげる必要はない。新製品を出したときに、その製品を知ってもらうための広告を出す程度でいいはずだ。一方、新興企業にとって会社のステータスをあげることは、いい人材を集めるためにも必要だ。学生に知られていても親が知らず、親に反対されて内定を断わられることもあるというご時勢だから、直接のターゲット層でなくても幅広く知ってもらう必要がある。そうしたあれこれの理由で、既存メディアへ広告を出しているのだろう。既存メディアの広告が苦境なのは、インターネットの登場のせいばかりではないはずだ。ブランド価値をこれから高める必要のある有力な新興企業が次々と現われないことも、既存メディアの苦境をもたらしているのではないか。新たな企業が現われ、社会での認知を広めようとするときには、メディアへの登場を当の企業が望み、一般の人たちもメディアを通して知りたいと思う。そのような形で、メディアの活性化が起き、社会の活力も生まれる。

○新陳代謝促す北欧、乏しい日本

今年7月5日の本欄で「賃金削減より会社倒産を選ぶ社会」と題して北欧社会の話を書いたが、高福祉・高負担の北欧社会が競争力を維持できるのは、人は助けるが、企業は助けないからだ。落ち目の企業は助けない。競争力を失い、生き残れなくなった企業には退場してもらう。しかし、そのために生まれた失業者は助け、教育の機会を与え、新たな企業に人も資金もまわるようにする。北欧社会はそのように新陳代謝をさせることで、社会を活性化させている。高福祉・高負担だからといって競争力を失わずにすんでいる。その原稿でも書いたように、日本はこの逆だ。「教育は大学まで無料」などといったことはせず、困った企業はできるだけ助ける。助けるのは悪いことではな いようだが、テレビCMひとつをとっても、大きな新陳代謝が起こらないと動きが乏しくなる。社会が停滞していくことになる。

学生の大企業志向が強いのもこうした社会ならば当然だろう。大企業でもいつどうなるかわからないとあれば、企業規模ではなくて仕事の内容で選ぶだろう。 しかし、いくつかの例外はあるにしても、新陳代謝の少ない社会であれば、会社の規模で選ぶようになるのは当然だ。これから社会に出て行く人間も保守的な選 択しかしなければ、社会はすっかり澱んでしまう。日本がこうなってきているのはもはや誰も否定できないのではないか。いま必要なのは、企業をつぶさないことではなくて、つぶしやすくすることだろう。会社がつぶれても、社員も経営者も何度でもやり直せるようにして、有力な分野に人的・経営的資源がどんどん移るようにする。「テレビCMに想定外の新顔」という現象は、「テレビ広告の媒体価値が見直されている」ことを意味しているばかりではなくて、メディアや社会の活性化には、企業の新陳代謝が必要であることも示唆しているように思われる。(日経新聞)
「ブランド価値を高めるため」とか書いてるが、単に枠を埋める為にCM出稿料をダンピングしてるだけの事。だってフジの深夜枠で20秒で数十万とかよ。ところで厚労省が「11月の失業率5.1%」と発表。横這いと云うが、依然雇用は厳しいまま。正直、俺は「4%台」に戻る事はないと思ってる。戻った時は相当、日本の景色が変わった時ではないかと。家電、自動車、放送等、旧態依然とした業界がまだ日本には多々あり、何とか下で社畜が支えてるって感じ。早かれ遅かれ、欠壊は必至。2011年以降はそう云うのが続くと思う。特に電気自動車が隆盛になれば、日本のメーカーが20世紀に育んだ技術は無用の代物となる。事実、中国で流行ってる「電気バイク」の製造者は企業ではなく農民だと云う。バッテリとバイクを買って来て、組み合わせてるだけのモノ。これがバカ売れしてるんだとか。これに日本のメーカーが立ち向かえると思えない。携帯電話もそうだが、ユーザーは高機能製品なんて必要ないのだ。いずれバイクも車も家電量販店で売る時代がそこまで来てる.....。

  

Polygon Graffiti: an Uguisu Morph from QNQ/AUJIK on Vimeo.

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