ハリウッド映画、消える「悪役中国」 成長市場に配慮
米ハリウッド映画に登場する「中国」や「中国人」に変化が生じている。これまで定番だった悪役は影を潜め、むしろヒーローを助ける役柄などが現れ始めた。 急成長する中国の映画市場を意識した動きとみられ、中国人に受け入れやすいよう原作を手直ししたり、中国をロケ地に採用したりするケースが相次いでいる。
米ウォルト・ディズニーが来年公開するアクション映画「アイアンマン3」。原作の漫画では中国生まれの「マンダリン」という悪役が登場するが、映画では悪役は英国人になる方向だ。作品は中国の映画制作会社、DMG娯楽伝媒集団と共同制作する。
米メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)が今秋公開する戦争映画「若き勇者たち」リメーク版は悪役の設定が二転三転した。1984年のオリジナル映画ではソ連軍が米国を占領するストーリーだった。2009年に撮影を始めたリメーク版では、ソ連軍をいったん中国軍に置き換えた。だがその後、中国市場の重要性を意識したMGMは急きょ、北朝鮮が侵略してくるという筋書きに改めた。既に撮影済みの動画にデジタル処理を加え、中国軍のシンボルを消した。
中国がロケ地になったり、小道具に中国商品が登場したりする例も増えている。今秋公開の007シリーズの最新作「スカイフォール」は上海が舞台となる。
映画業界に詳しい米ジャーナリストのジョナサン・ランドレス氏は「映画各社は中国を意識して内容に格段に神経質になっている」と語る。
中国が存在感を強め始めたのは映画興行収入が前年比6割飛躍した10年からで、その傾向はさらに加速。中国国家ラジオ・映画・テレビ総局によると今年1~6月の中国の映画興行収入は前年同期比41%増の80億7千万元(約988億円)。今年、日本を抜き米国に次ぐ世界2位の映画市場になる勢いだ。
5月に中国の不動産開発大手の大連万達集団が米映画館チェーン2位のAMCエンターテインメントを買収するなど、中国の資本参入も相次いでいる。コンサルティング会社CMMIは「金融危機で欧米から資金を集めるのが困難になっており中国依存は強まる」と分析する。
中国は毎年受け入れる外国映画を34本と限定している。この枠に入るべくハリウッド映画は激しく競争しており、おのずと中国当局の検閲を通過しやすい作品が増えてくる。中国の人権問題や一党独裁を取り上げる作品は減るとみられ「中国を実態以上に好意的に描写する傾向」を懸念する業界関係者は多い。(日経新聞)
ハリウッドと中国の蜜月は、10年前から顕著に出始め、北京五輪以降、加速度が増してる。ましてや昨年末、中国が日本市場を抜いて、世界第2位の映画興行市場に躍り出たと云うニュースは日本の業界人に戦慄が走った。これにより毎月来日していたハリウッドスターが日本を迂回し始め、中国詣に加速がついている。今年以降、この傾向は変わらないし、数十年は続くんじゃないかと.....。


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