日本の大手5商社、「脱原発」で恩恵
日本は昨年の東日本大震災に伴う原子力発電所事故から徐々に復興を遂げている。一方、大手商社は大災害を機にビジネスチャンスを見いだしている。
■エネルギー部門の業績好調
大手総合商社が先週発表した2012年4~6月期決算では、国内のほぼ全ての原発停止がどれほどの恩恵を各社にもたらしたかが明らかになった。
金属相場の下落で大手5社の純利益合計は減少したものの、計47億㌦に上った。これは日経平均株価に採用されている225社のうち銀行を除いた企業の4~6月期の利益合計の5分の1に相当する。日本の輸出企業の多くは円高と外需の低迷により引き続き苦戦を強いられている。
昨年3月の福島第1原子力発電所の事故を受けて、国内の原子炉50基全てが順次稼働停止に陥った。7月に2基が再稼働したが、日本では将来のエネルギー供給で原子力が果たすべき役割を巡って議論が高まり、稼働を停止している原子炉の再開時期や廃炉に関する問題に直面している。
日本は石油などの天然資源が乏しいため、火力発電所の燃料として値段の高い石油や液化天然ガス(LNG)の輸入に大きく依存せざるを得なくなっている。日本は供給ショックの影響を受けやすくなるため、商社は上流のエネルギー資産への投資を積極化し、資源確保に動いている。
5大商社が発表した4~6月期のエネルギー部門の業績はいずれも好調だったが、三菱商事と三井物産の好調ぶりは際立っている。三菱商事のエネルギー部門の純利益は同社全体の純利益980億円(12億5000万㌦)の半分以上を占め、前年同期の4分の1強から大きく増えた。
■油田やガス田への投資相次ぐ
三菱商事は今年に入り、三井物産と共同で豪ウッドサイド・ペトロリアムが進める「ブラウズLNGプロジェクト」の権益の6分の1近くを取得するなど6つの大型案件をまとめており、エネルギー資源の獲得に最も積極的に動いている。
エネルギー分野への投資額が最も少ない住友商事は先週、米テキサス州の新型油田「シェールオイル」に約20億㌦を出資することを明らかにした。
ゴールドマン・サックス東京支店のアナリスト、エリック・ニシムラ氏は「燃料の輸入増加が長期的な傾向ならば、油田やガス田自体に投資する方が(商社にとって)得策だ」と指摘する。
石炭や石油に比べて燃やした際の二酸化炭素(CO2)排出量が少ないLNGは、特に手堅い投資のようだ。仏系証券会社CLSAによれば、日本では原発事故以来、ガス火力発電の割合が国の発電全体の約半分に増えている。日本は今ではリビアを除く全ての輸出国からLNGを調達し、ベルギーなど非産出国からも余剰分を買い入れている。
丸紅の4~6月期のエネルギー部門売上高は7800億円で、主にLNGの輸入増加により前年同期に比べて13%増えた。ロシアでは、伊藤忠商事率いる合弁企業がロシア国営ガス会社ガスプロムと共に、ウラジオストクでの新規LNGプラントの共同開発について採算性を検討している。
■LNG消費量が2年前の6割増しにも
政府が将来の原発依存度について国民に意見を求めていることも、大手商社にとって追い風となっている。政府のエネルギー・環境会議は30年時点の原子力依存度をゼロから20~25%とする3つの案をまとめている。
政府によれば、ここ数週間にわたって開催された意見聴取会では、「ゼロ」を支持する市民が大半を占めたという。政府は8月中に国のエネルギー戦略を決定する予定。
原発がこれ以上再稼働しないとの前提に基づけば、日本の11年度のLNG消費量は6690万㌧に達するとされる。2年前と比較して60%以上増加することになる。
日本エネルギー経済研究所の豊田正和理事長は、福島の事故を受けてガス調達における公的機関の役割が拡大するのは避けられないと指摘。「我々はLNG消費量では間違いなく世界トップの座にある。需要を十分に満たせるような供給先を見つけなくてはならない」と述べた。(英フィナンシャル・タイムズ紙)
昨日に続き、結局カネになる事なら何でもしまっせ!って事だろ?

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